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2025.12.12

【ウォッチ🔍令和7年度補正予算案】稼ぐ力 日本発コンテンツで世界20兆円市場へ! クリエイター支援と「若手異能人材」への投資

日本のアニメ、ゲーム、映画などのコンテンツ産業は輸出や文化発信で大きな存在感を示しており、政府はその成長を国家戦略の一つと位置づけています。今回の補正予算では、このコンテンツ産業をさらに飛躍させるための大規模投資(350億円)に加え、地方に眠る才能ある若手人材を発掘するユニークなプロジェクトが始動します。
今回は、工場や設備への投資(ハード)だけでなく、「コトづくり・人づくり・海外市場(ソフト)」へと広がる、国の次世代投資を解説します。

1. 【コンテンツ】 大規模投資350億円、世界で戦える作品作りへ

日本発コンテンツの海外売上高を、2033年までに20兆円へ拡大するという国家目標に向け、大規模な予算が計上されました。

コンテンツ産業成長投資支援事業
  • 予算案: 350億円
  • 「攻め」の制作支援: 海外展開を見据えた大規模・高品質なコンテンツ(映画・アニメ等)の制作や、制作現場の共通基盤(開発プラットフォーム)の構築を支援します。また、クリエイターが持続的に作品を生み出せるよう、融資環境の整備やエコシステムの構築も進められます。
  • 「守り」の海賊版対策: クリエイターの収益を守るため、海賊版対策にも予算が投じられます。
(出典:経済産業省のウェブサイト「令和7年度補正予算案の概要」掲載の資料)

2. 【人材】地方の若き才能を発掘「AKATSUKIプロジェクト」

地方から世界を変えるような「異能」を持った若手を発掘し、育成する新しいプロジェクトが始まります。

地方の若手人材発掘育成支援事業(AKATSUKIプロジェクト)
  • 予算案: 8.9億円
  • 概要: 地方における将来の才能ある「若手デジタル人材」や「起業家」を発掘・育成する事業です。
  • 仕組み: 地域にゆかりのある大学教員や経営者が「プロジェクトマネージャー(PM)」となり、原石となる若手人材を選抜します。PMによるメンタリングや合宿などの「伴走型育成」を通じて、独創的なアイデアの実現やソフトウェア開発を支援し、ユニコーン創出を目標の一つとしています。

3. 【海外展開】グローバルサウスと米国関税への対応

生み出したコンテンツや製品を、「どこに売るか」という視点での支援策です。新たな巨大市場への進出と、直近の貿易リスクへの対応がセットになっています。

グローバルサウス未来志向型共創等事業
  • 予算案: 総額約1,546億円(国庫債務負担行為等を含む)
  • 概要: インド、アセアン、アフリカなどの成長市場(グローバルサウス)において、日本企業が現地の社会課題(DX/GX)を解決する実証事業などを支援します。現地企業との共創を通じて、新たな市場を獲得する狙いです。
海外ビジネス展開支援等事業(JETRO等)
  • 予算案: 112億円
  • 概要: 米国の関税措置の影響を受ける中堅・中小企業に対し、ジェトロ(日本貿易振興機構)が販路の多角化を支援します。具体的には、越境ECの活用支援や見本市への出展支援など、リスク分散のための「新しい売り先」の開拓を後押しします。

4. 次世代の「稼ぐ力」への種まき

今回は、経済産業省関連の予算案から、アニメ・ゲームなどの「ソフトパワー」や、それを生み出す「人材」、そしてそれらを展開する「海外市場」への投資に焦点を当てました。 工場の機械や省エネ設備といった「ハード」への投資だけでなく、クリエイティビティや若手の才能といった「ソフト」への投資も、日本の将来の成長にとって重要な要素となります。

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