デジタル地域戦略市場とニーズをつかむ 総務省の令和8年度予算概算要求は、デジタル社会の実現と地域社会の持続可能性という国家基盤の強化に焦点を当てています。要求の総額は大きいものの、その内訳には、情報通信技術(ICT)関連企業や地域密着型企業にとって、具体的な成長機会となる種が多数含まれています。特に、自治体DXやインフラ強靭化、そして新しい地域活性化策は、今後のビジネス展開の方向性を決める羅針盤となるでしょう。 第1章:総務省概算要求が示す政策の全体像 総務省の令和8年度の一般会計要求額は、19兆884億円+事項要求です。これは、令和7年度当初予算額の19兆3,861億円と比較し、2,977億円の減少(1.5%減)となっています。 このうち、予算総額の大部分を占める地方交付税等財源繰入れは、18兆6,096億円+事項要求であり、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源総額(地方自治体が使い道を決められるお金の総額)の確保が図られています。 また、東日本大震災復興特別会計(総務省関係分)の要求額は、2億円+事項要求となっており、令和